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映画「フューリー」

映画「フューリー」をお正月に観る。

 

フューリーは前にテレビで紹介をされていて、

またブラッドピット押しの映画か~と思って積極的に観たい

映画ではなかったのだが、ちょうど映画館に行った時、

フューリーが一番時間的都合がよく、チョイスしたのだった。

結果、重い戦争映画をお正月に観ることになった。

 

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舞台は第二次世界大戦中。

アメリカ軍がドイツに攻め込む中、アメリカの陸上戦闘員が

死に怯えながら神経がすり減っていく様子や無気力感、戦争の残酷さ、

人間の極限状態、倫理を描いた映画だ。

ブラッドピットは戦車グループのリーダー。

彼の指示に従い、部下4人の計5人チームで戦う様子が描かれている。

フューリーは彼らの乗っていた戦車の名前だ。

 

まるで戦争を経験したかのような気分になる映画だった。

映画のセットにかなりお金がかかっていて、

死体がゴロゴロある様子や戦争中の小道具、戦車の中のインテリアや血の跡など、

どこもかしこも抜かりなくリアルだった。

途中ノーマンという素人軍人がチームに加わるが、

最初は「ドイツ人を殺したくない。それは間違っている。」

という倫理の塊だった彼が、間近にアメリカ人が殺される様子や

自分も殺される危機を感じるにつれて思考が変わり、

最後は「くたばれ!」と言いながらドイツ人に銃を乱射する結果となった。

まるで全く戦争経験のない自分が戦争に参加することになったらこうなる、

という事例を見ているようだった。

 

敵対視するドイツ軍ではあるが、最初は一人の人間として

映画の中でみていたのに、最後は「人」というよりも「モノ」

にしか見えなくなっている自分に気がついてぞっとした。

馬に乗ったナチスの軍人を一人、ナイフで殺すところから

映画は始まるのだが、その後銃で捕虜を撃ち殺したり、

戦車同士で戦闘になったり、だんだんと撃ち殺す人数が多くなっていった。

最後は行進するドイツ軍集団をアメリカ軍の戦車の大砲と銃乱射で

大量に殺すシーンだった。

 

臨場感ある戦闘シーンが実に多い映画だったので

「死ぬんじゃないか」というハラハラ感をずっと持ちながらの鑑賞となった。

見終わった後はどっと疲れた。

映画館の外を出ても戦闘中のシーンが脳裏に焼き付いていて、

東京の夜の静けさや平和が非日常的に感じた。

お正月にこんな映画を見たのは今年が初めてだ。