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あべと市岡と林の写真展〜展示編2〜

市岡君の家開催の写真展に行ってきた。(前回からのつづき)

 

「市岡君の展示」

彼らしい展示だった。
多様な趣味が写真の中にあった。

彼にとって一番あついプロジェクト、しゃかいか!の写真もありつつ、
過去の旅写真もありつつ、少しコンセプチャルな作品もありつつ。

会話のフックできる要素も多かった。

彼はこの展示会で数個のコーナーを設け、
それぞれジャンル分けして写真を展示していた。

ひとつはイギリスへ旅に行った時の写真。

旅をしている当時は展示会の予定はなかったが、
今回の展示に向けて旅写真を改めて見返してみた、という。

過去に撮った写真に思ってもみない発見やそれぞれのパターンにつながった。
それらの写真を展示。

写真は過去の記憶や体験以上に物語るものがあるのかもしれない。

私個人でいうと旅の写真は御倉入りしがちだけれど、
時間が経って改めて写真を観察し、得られる新たな体験みたいなもののロマンを感じる。


もうひとつは彼が関わっているweb メディア「しゃかいか!」での写真。
社会科見学&工場見学を通じて日本のものづくり現場を紹介している。

http://www.shakaika.jp/

市岡君スマイル。

伝統工芸の職人から若手のIT関係まで、いろんな人にフューチャーしているしゃかいか!

その時の取材で撮影した方の写真を展示。

働いている人って魅力的なんだよね、という彼は、

「この人は何やっている人?」と聞くと、まるでムツゴロウのような表情で話してくれる。

今回個人宅でのまったり開催なので、こういう風に、話が広がる仕掛けをしておくのが市岡君らしい。

そして最後に、「一瞬の時の流れ」を一人の女性に投影した6枚の作品。

朝、昼、夕暮れ時のそれぞれの一瞬。
一瞬って本当にすぐ。
瞬きの瞬間。ちょっと動いた瞬間。髪がなびく瞬間。
そのわずかな時間変化を、写真の中にいる美女とともに映し出されていた。





「阿部君の展示」

阿部君は撮影集団「アベカメラ部」でも愛されるキャラクター。

第一印象はモデル風のクールなイケメンだけれど口を開くとフレンドリーでおちゃめ。
みんなからの愛される存在だ。



彼のテーマはsplit-brain Syndrome(スプリットブレインシンドローム

複数のコンピューターをを相互接続して1台のサーバのように
動作させるシステムにおいて、ハードウェアやインターコネクトの障害により
システムが分断され、1つのサービスがクラスタ内の複数のノード群で
同時に起動してしまい、サービス供給が停止してしまう状況のこと。 」

という説明書きと一緒に複数枚の写真が展示されていました。
言葉と写真を解読しようと私の脳内もおそらく、3分くらいサービスが停止した。

どういう意味だ?

全然わからなかった。
ストレートに疑問を打ち明けても「まぁ、まず、見てください。」
とじらす阿部君。
そこで想像を働かせることになる。
真ん中にある写真が1台のサーバーの核で
動作があり、周辺は停止しちゃった写真なのではないか。。
いやいや、違う。
右側の写真が動作をしていて、左がは停止している。
一連の流れがショートしてしまったということではないか。。。
もう、よくわからないよ。

最後にお願いしたら説明をしてくれた。

「今までに撮りためてきたいくつもの作品を組み合わせて、
ひとつの作品を形成しようとするも、それぞれが個々の独立した作品として存在し、
関連性の見られない繋がりに最後まで意味を見出すことが出来ず、
不完全のまま終わってしまっている。
そこにsplit-brain Syndromeという名前を与えて、無意味で未完成な作品として作り上げたもの。」


ほほ〜う。そうやって聞いて見るとまた違った観点だ。

無意味なのか。(発見!)
・・無意味だったのか。(がっかり)
あれ、でも無意味の中に何か意味はあるのだろうか。(疑問)
そもそも無意味とはどういうことだ。。(深追い)

今度は自分のループにはまる。

ちなみに、この壁は今回の展示で一番時間がかかったらしく。

阿部君の撮影した写真を元に、
市岡君も林君も加わって写真のセレクションを夜通し(AM4時まで)したという。
だからなんとなく漂う寝不足の空気・・。
みんなおつかれさま。

阿部君による、阿部君が仕掛けた、3人の共作ともいえるのかな。
3人が選ぶ様子や関係性を想像するとなんだか微笑ましい。

展示会初日が終盤に差し掛かったところで、
「組み直そう」と阿部君が思い立って組み直しが始まる瞬間。

展示会が変化し、その過程をビール片手に見学する。

そして帰る前にトイレ・・といって便座に座ると。

ちょっとしたサプライズ


トイレに行ったあとに苦笑する人や
阿部君に向かって「こっち見ないで」という人がいたのはこれだったのか。

実に綺麗に撮れいる(撮影者:林君)けれどなんとコメントしたらよいのか。
トイレから出て言葉を失っている私に阿部君が一言。
「気分悪くさせてごめんね。」

程よく力がぬけた、笑いあり、発見ありの展示会だった。