どうぐ01 とんちんかん
とんち工務店にちなみ、まずはこれ。
とんかち。
(とんち工務店の名には色々な意味・思いがありますが、そのひとつ「とんちんかん」)
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
+
げんのう(玄翁)
+
「とんかち」
ほぼ誰でも一度は使ったことのある道具だとおもいます。
一般的に「とんかち」「かなづち」「ハンマー」そして「げんのう」。
よび方はあいまいですが、ものを打つ専用の道具は「げんのう」です。
(げんのうはかなづちの一部に含まれる…)
大工のメイン道具で、釘をうったり、仕口やほぞ組み、のみをうつときに使います。
(大工以外の職人さんも使います)
よく使われるげんのうの重さは60匁(230gくらい)から150匁 (560gくらい)。
私は80匁(300gくらい)のを主に使ってます。
げんのうは頭(金属の部分)と柄(木の部分)からできています。
一般的にそれぞれ別に入手して(買って)柄を削って頭に入れます。
頭は鍛冶職人さんがひとつひとつ作っていて、仕上げ・重さ・形などの違いがあり、
鍛冶職人さんのサインがはいっていたりします。(幸三郎や正行が有名)
柄は一般的に「樫-かし」 です。(他に「柊-ひいらぎ」「茱萸-ぐみ」「鎌柄-かまかつ」など)
それを鉋などで削って使いやすいようにしていきます。
これがたまらない。自らの道具を作っている瞬間。
私の最初のげんのうは市販の頭と柄の一体品で2千円くらいの安ものでしたが…
その後、気になった頭を買い、柄を削っては失敗し、失敗し、また柄を交換。
そのうち自分の理想的なげんのうになっていきまいた。
よく見ないと気がつかないが、げんのうの頭は平らな面と丸みのある面があります。
どんな意味があると思いますか?
基本的に平らな面で、釘などを打ちます。
曲面は最後、木を傷つけずに釘を打つときに使います。
単純だけど、すばらしい作りではないですか。
海外のハンマーは一方が釘抜きになっているものが多いですね…
柄も、まっすぐではなく曲がっていたり、くびれていたりします。
なぜか考えると楽しくなります。
そして使って発見すると、もっと楽しくなります。
+